「生産者&消費者」「町&街」「産地&ご家庭」…
三重県熊野市を起点として繋がる事で
そこに新しい驚きと喜び、価値が生まれる。
目に見えない脅威が蔓延する現在、
大切な人と我が家で過ごす時間が増えています。
そんな日常の中にささやかな「安堵」をもたらす、至福の逸品。
Lightがお届けするのはそんなひとときです。
「生産者&消費者」「町&街」「産地&ご家庭」…
三重県熊野市を起点として繋がる事で
そこに新しい驚きと喜び、価値が生まれる。
目に見えない脅威が蔓延する現在、
大切な人と我が家で過ごす時間が増えています。
そんな日常の中にささやかな「安堵」をもたらす、至福の逸品。
Lightがお届けするのはそんなひとときです。
Lightの代表 外園淳一(ほかぞの じゅんいち)です。
熊野市の美味しい食材、頑張っている人たち、豊かな風土。まだあまり知られていない熊野の一面に光を当て、地域の文化を照らしていきたい。そんな気持ちでLightという名前で活動を開始しました。
このページでは私のこれまでをお話しています。商品の背景にどんな想いがあるのか、ぜひ知ってもらえたら幸いです。
~東京から熊野へ~
東京都出身の私は、大学卒業後、都内の食品会社のサラリーマンとして5年間働きました。主にコンビニエンスストア向けの新商品開発の仕事を経験しました。
やりがいはあったものの、心身ともに疲弊する生活のなかで、学生時代から関心の高かった地域活性化の仕事に興味を持ちました。妻の出身が三重県だったこともあり、新たな挑戦として三重県熊野市の地域おこし協力隊に。2011年1月のことでした。
~なぜ地域活性化だったのか~
学生時代から参加し続けていたのが「国際ワークキャンプ」という活動です。国内外から参加者を集め、地域に滞在しながらボランティアを行うもので、日本各地でも海外でも数多く開催されています。
私には、ワークキャンプをきっかけに出会った親しいご家族が熊本県にいます。学生時代は毎年のように通い、1ヶ月滞在してトマトの収穫を手伝いながら自動車免許を取ったり、実家を家出した時に泊めてもらったり。今でも家族ぐるみの付き合いがある、大切な関係です。
この出会いは、自分の人生を変えました。地域に通っていたら、家族のような友だちのような、大切な人たちと出会える。そんな「家」ができたことが、地域活性化に興味を持つ一番大きなきっかけでした。
いま自分がいる熊野でも、誰かに同じような出会いを感じてほしい。そんな関係性を築くきっかけを作りたい。地域に関わる活動を続ける原点にはそんな想いがあります。
~紆余曲折を経て、集落支援員へ~
地域おこし協力隊としては3年間、高齢化が進む山間部の集落で清掃や景観保持、高齢者の生活サポートに取り組むとともに、自分自身でもワークキャンプを約10年間主催して多くの関係人口を生み出してきました。
ただ、任期の3年が終わったあと、地域に残って自分に何ができるのか、もっといろいろな経験を積んだほうがいいんじゃないか、そんな気持ちが湧いてきました。
私は一度熊野を離れ、兵庫県へ。古民家をリノベーションした宿泊施設を運営する株式会社 NOTEで、ホテルのマネージャーとして働きはじめます。
兵庫での仕事は、施設運営のかたわら、デザインについての知見を深めたり、さまざまな人脈を広げたりする良い機会となりました。その後は三重県に戻り、デザイン会社やコンサルティング会社などを経験。しかし、自分のやりたいことと会社の方向性にはどこかズレがあるように感じていました。
「自分がやりたいのは地域に寄り添い、密着した地域活性化だ」
そう改めて考えるようになっていた頃、脳腫瘍という大きな病気を患いました。手術を4回経験し、生死の境を彷徨うことに。大きな障害を負う可能性もありましたが、病院のベッドから無事に生還することができました。
自分が本当にやりたいことと向き合った結果、熊野に帰り再び地域活性化に挑戦する選択をしました。
現在は、集落支援員として働いて8年目。活動拠点の熊野市紀和町の山間部は、人口約130人、高齢化率は7割を越えています。協力隊時代と同様、地域の生活をサポートするかたわら、令和2年9月に個人事業主としてLightを立ち上げ、チャレンジしているのが商品開発です。
なぜ商品開発を始めたのか。
それは、熊野で長年過ごすなかで、「地域の顔となるような特産品や、魅力的なお土産品が少ないな」と感じていたからです。
熊野で初めて発見され、今も熊野でしか栽培されていない柑橘・新姫(にいひめ)や、数年前から市をあげて特産品化を進め軌道に乗ってきた唐辛子。
ほかにも紀和みそ、みかん、地鶏やサンマなど。熊野は、山の幸も海の幸も豊かでおいしいにも関わらず、他の地域では知られていないものばかりなのです。
サラリーマン時代の食品会社での経験と、熊野という地域で10年以上見てきたこと。それらを掛け合わせて、なにか作り出すことはできないか?
そんな想いから生まれたのが、「熊野と香る万能調味料」と「熊野と香る柑橘胡椒」です。
メインとなる材料は、特産品の新姫と唐辛子と決めていました。
「この食材を使って、素敵な商品作りができませんか?」と、協力会社の方々にお願いに行くところからのスタートでした。
たとえば柑橘胡椒は、新姫と唐辛子と塩、3種類の材料だけで作られています。塩も三重県産のものを使用したいと、丁寧な塩作りで知られる、伊勢市二見の「岩戸の塩工房」に足を運びました。
試作品ができるたびに持参し、少しずつ関係性を築くことで、商品作りに協力いただけることに。
ほかにも、調味料は兵庫県養父市の大徳醤油、柑橘胡椒は大阪の有限会社千総。以前のご縁から、快く商品作りに参加してくれました。
またデザインも、今までの熊野の特産品にはないものにこだわり、全国で地域産品のデザインを手掛けるAKEBONO DESIGNの木村淳氏に依頼。何度も打ち合わせを重ね、洗練されたラベルやチラシを生み出すことができました。
どちらの商品も丁寧に試作・検討を重ね、開発期間は約1年。家族や地域内外の仲間など、さまざまな人たちにも支えられながら、商品を形にすることができました。
熊野の特産品に大きなインパクトをもたらす商品を、生み出すことができたと自負しています。
熊野と聞いて、「熊野古道」をイメージする方がほとんどだと思いますが、先ほどもお伝えした通り、山も川も海もあり、それぞれが豊かな食文化を抱いています。熊野で採れる野菜、魚、お肉。熊野のさまざまな食材に合わせることができるのが今回の商品のポイントになります。
2022年には、日本の半島のブランド化推進のために実施される「半島産品アワード」で、柑橘胡椒が全371品のなかから「光文社 半島は日本の台所賞」を受賞。名誉ある賞への選出に、関わった人たちの想いが届いた結果だと感じました。
この商品をきっかけに、「熊野にこんな食べものがあるんだ」と知ってもらうきっかけにしたい。ひいてはそこから、熊野という地域そのものや、住人たちの営みにも興味を持ってくれる人が増えればと願っています。
今後はさらに商品数を増やしていきたいと考えています。熊野に限らず、三重県内でがんばっている農家さんや事業者さんを応援してみたい。どうやってものを売るか、どうやって宣伝をしていくか、悩んでいる人たちの相談窓口のようになれたらと考えています。
Lightはこれからも、まだ知られていない地域の魅力に光を当て、人と人をつなぐ活動を続けていきます。
Light 外園 淳一
2024/3/23 取材・執筆 / 増田早紀 (https://fori.io/sakimasuda-tuzurunote)
Lightの事務所がある熊野市紀和町の山間部は、急速に過疎高齢が進む場所です。人口は約130人程度。65歳以上の高齢者は7割を越えています。景観整備のための清掃や草刈りでは、慢性的な人手不足が課題となっています。Lightの代表である外園は「若者がいないなら呼び込めばいい」と考え、東京のNPOと連携を図りワークキャンプを開催。都市部に住む学生や社会人を積極的に呼び込むようになりました。
約10年間続けたこの活動により、全国各地からこの地に集まった若者は100名以上。住民と一緒に清掃や史跡の保全活動を継続しておこなっています。若者たちは地域の人との交流を楽しみ、住民にとっては「日常生活で触れ合うことがない人たちとの出会いがとても楽しい」と、大きな刺激になっています。活動を継続することで地域のファンが生まれ、イベント終了後も交流が続く関係に。人との出会いが、地域を明るく照らし、輝く笑顔を生み出しています。
代表の外園も学生時代からワークキャンプに参加し、ワークキャンプをきっかけに出会った親しいご家族が熊本県にいます。学生時代は毎年のように通い、1ヶ月滞在してトマトの収穫を手伝いながら自動車免許を取ったり、実家を家出した時に泊めてもらったり。今でも家族ぐるみの付き合いがある、大切な関係が生まれました。
この出会いは、自分の人生を変えました。地域に通っていたら、家族のような友だちのような、大切な人たちと出会える。そんな「家」ができたことが、地域活性化に興味を持つ一番大きなきっかけでした。
自分がいる熊野でも、誰かに同じような出会いを感じてほしい。そんな関係性を築くきっかけを作りたい。地域に関わる活動を続ける原点にはそんな想いがあります。
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